王将の大東社長は店内で料理をしていることについて、「料理人は包丁を使わないと魂がなくなる」という。だが、それだけではないだろう。セントラルキッチンであらかじめカットされた野菜より、客の目の前で切ったほうが新鮮で味もいい。カット口からの酸化やビタミン類の流出を避けられるのだ。

では、会計的な面から分析すると、カット野菜を使わないメリットはどこにあるのだろうか。公認会計士、柴山政行氏の分析はこうだ。

<strong>脱「セントラルキッチン」方式で損失コストを削減</strong>:多くの外食チェーンが工場で食材を事前に加工し、店舗運営を効率化している。加工賃などのコストが上積みされるため、ロスになると損失コストが大きい。

脱「セントラルキッチン」方式で損失コストを削減:多くの外食チェーンが工場で食材を事前に加工し、店舗運営を効率化している。加工賃などのコストが上積みされるため、ロスになると損失コストが大きい。

「セントラルキッチンは効率的です。しかし、その半面、店舗まで配送した調理済み食品がロスになった場合、損失コストが大きく膨らむ欠点があります。材料がロスになった場合は材料代だけが損になるわけですが、調理済み食品にしてしまうと加工したコストも損失になる。これは大きい。

(石井雄司=撮影 ライヴ・アート=図版作成)