知らないうちに加害者にならないためには、どんなことに気をつければよいのだろうか。

「各自がネットリテラシーを高めることが大切でしょう。車を運転するには運転免許が必要なのと同様に、インターネットを活用するためには、ネットに関するルールや法律を知る努力をすべきです。知らなかったからといって、違法なことをしても許されるわけではありません」(神田芳明弁護士)

仕事にも生活にもインターネットが欠かせない時代。安全運転を心がけたい。

▼悪質な書き込みをされたときの6つの対応策

1. 反論
企業などが自分たちの立場を表明すべきときは、反論する。
2. 無視
そんなに目立たない書き込みの場合、あえて無視する。
3. 削除
書き込みを消したいときは、プロバイダに「送信防止措置」を要求する。
4. 特定
匿名の犯人を突き止めたいときは、プロバイダに発信者情報開示請求。
5. 損害賠償
犯人に慰謝料を払わせたいときは、訴訟を起こして損害賠償を求める。
6. 警察
犯罪性がある場合、相手が激高するタイプのときなどは警察に。

▼法的手段を取るとき検討するポイント

・明らかにその企業や個人だと特定できるか
・どんな権利をどの程度侵害しているか
・法的手段をとったときに、被害拡大の見込みはないか
神田芳明(かんだ・よしあき)
弁護士(第二東京弁護士会)。鳥飼総合法律事務所勤務。上智大学法科大学院修了。ネットの風評被害対策、企業法務、不祥事対応等を扱う。共著に『その「つぶやき」は犯罪です』(新潮社新書)。
 
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