3番目の長所は「年率0.05%の利回り(税引き前)」です。それほど高い利回りに感じないかもしれませんが、マイナス金利政策で他の預金や債券の利回りが大きく下がってしまったために、現在、相対的に魅力的な利回りといえます。

財務省「個人向け国債」サイトより

個人向け国債は、証券会社、銀行、ゆうちょ銀行などの金融機関で1万円から買えますが、1つだけ注意してほしいことがあります。それは、個人向け国債を窓口に買いに行くと、投資信託など、別の運用商品を勧められる可能性が大きいことです。

例えば、個人向け国債を100万円販売した場合、販売金融機関が得る手数料は5000円にすぎませんが、売れ筋の投資信託だと販売手数料が2万~3万円入ることに加えて、残高がある限り年間1万円台後半の運用管理手数料を取ることができ、この半分近くを運用会社から受け取ることができます。

したがって売り手は、個人向け国債よりも、投資信託や保険商品(投資信託よりもさらに売り手が儲かる)を売りたがるのです。このような手数料水準で「買ってもいい」と思える商品は一つもないと筆者は断言します。

山崎 元

経済評論家。楽天証券経済研究所客員研究員、1981年東京大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。野村投信、住友生命など、12回の転職を経てマイベンチマーク設立、代表取締役に就任。
 
(撮影=早川智哉)
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