データ分析を活用した人材採用システム

――特徴、強みは何ですか

地域の女性人材を活用した医療事務・介護サービスのパイオニアであることです。1500社以上の医療機関と取引を行っており、全国展開しています。介護では、233カ所の介護事業施設を通じて、事業を展開しています。現在、2万5000人を超える社員がおり、女性比率は約9割となっています。この業界は、離職率が非常に高く、年間6000人以上の採用を行っています。この採用人数の多さが事業を支える強みとなっています。

医療事務に関する事業は、安定性と収益性を兼ね備えた収益基盤となっています。医療機関には、強い外注ニーズがあります。診療報酬請求業務には高い専門性があり、煩雑な人材採用・人材育成を行う必要があります。

また、参入障壁が高いのも特徴です。病院組織は特殊なので、病院間の連絡はほぼなく、ゆえに、一度受託した事業はほぼ継続して受託できるのです。人材派遣会社が参入したのですが、業界的に年収が低いので応募者が少なく、医療事務で大きなビジネスをしている人材派遣会社はないようです。

当社は、約25%の業界シェアで2位となっており、1位は約55%のシェアがあります。2社で約8割のシェアを持っており、安定的な構造となっています。

まだ、医療関連サービスの委託率の中で、医療事務は4割もなく低いほうで、今後委託率の上昇も期待出来そうです。

――人材活用術について教えてください。

当社は年間6000人以上を採用しており、「人材採用力」が強みです。2014年に設置したキャリアセンターが全社の人材採用と人材育成をリードし、女性の活躍を支援しています。今後はAI(人工知能)の活用などによって、採用のしくみをさらに高度なものにして、「人材採用力」とキャリア支援を強化してまいります。

昨年11月に、「高度なデータ分析を活用した人材採用システムを医療事務分野で初めて導入 ~日本 IBM 及びゼクウと協力してシステムを構築~」を発表しました。これは、応募者が WEB上で適性診断を受験することで、その人のパーソナリティが導き出されます。それを、ソラスト独自の人材モデルに照合し、応募者の業務適正をリアルタイムで予測し、即時に採用担当者へフィードバックします。これによって、採用担当者は客観的なデータに基づく採用判断が可能になり、適材の採用や短期離職の削減につながります。 また、本システムでは、ソラストの応募者のデータを継続的に分析することにより、さらに 予測の精度を向上させていきます。