2015年10月に大筋合意した、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定。貿易や国際投資の自由化と、通商ルールの共通化をはかるこの協定は、一部でさまざまな憶測を呼んだ。いわく、低価格の輸入品が大量に流入してデフレが拡大する、国民皆保険制度の解体や解雇規制の緩和、懲罰的賠償制度の導入といった「日本のアメリカ化」を強いられる、などなど。
30章からなる条文の全体、および2国間文書が公開された今、本当のところはどうなのか。
「端的に言うと、TPP協定の義務を果たすだけなら、日本が新しくやるべきことはそれほどありません。過去のWTO(世界貿易機関)協定や2国間のEPA(経済連携協定)で、日本はすでに高度な自由化を実践しているからです」と言うのは、みずほ総合研究所政策調査部上席主任研究員の菅原淳一氏だ。
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