「専業」から趣味人までバラバラ
――どんな人がユーチューバーの動画を見ているのでしょうか。
【鎌田】基本的には若年層です。ただし、チャンネル単位で見ている人はいろいろです。トップの男性ユーチューバーを見ているのは小中学生が多いですが、たとえば30代の女性のチャンネルだと20~30代の女性が9割だったりします。要は今の若い人たちがあまりテレビを見なくなってユーチューバーを見ているという意味で若年層という言葉を使っていますが、視聴者層はそれぞれのチャンネルがやっているコンテンツの内容に依存しています。
――あまり詳しくない人にとってユーチューバーといえばHIKAKINさんのイメージがありますが、ユーチューバーも多様になっているのですね。
【鎌田】コンテンツにもトレンドの移り変わりがあります。初期はiPhoneの新機種が発売されるたびにユーチューバーが行列して、というガジェットのレビューから始まって、日常のおもしろ商品や食べ物がトレンドになった時期もありました。現在のトレンドはゲーム実況で、ガジェット系は少なくなっています。また、個人ではなく2人や4人、7人といったグループでチャンネルをやるのも最近のトレンドですね。
――ユーチューバーをやっているのはどんな人たちですか。
【鎌田】かなりバラバラです。他に仕事をしていないユーチューバー専業の人もいれば、学生と両立していて試験の時期になると「今日は更新しません」という人もいます。専業主婦もいるし、子供を主役にして父親が撮影と編集をしているチャンネルもあります。先日は佐賀で釣りのチャンネルを運営しているグループにお会いしてきました。それってもうCS放送の釣りチャンネルみたいなもので、ついにYouTubeで釣り番組をやるクリエイターが生まれたんだと嬉しくなりました。ガジェットからどんどんすそ野が広がって、各カテゴリーにクリエイターがいるようになってきたんです。