▼仕事の何に重きを置くかで8タイプに分けられます。あなたのキャリア・アンカーはどれでしょう? 自分に当てはまるものから順に並べてみましょう。

[スペシャリスト型]
自分の専門領域で挑戦的な仕事を得たときに最も幸せを感じる。自分の専門領域のなかでなら、他の人を管理することもやぶさかではないが、管理そのものに興味はわかない。

[ゼネラルマネジャー型]
経営管理に関心を持ち、組織の階段をできるだけ高いところまで上りつめたい。組織の方針を決定し、努力し、担当する組織が期待通りの成果を挙げたときに喜びを感じる。

[自律・独立型]
仕事の枠組みを自分で決め、自分のやり方、ペースで納得する仕事に取り組むことを大事にする。自律的な立場を維持するためなら、昇進や昇格のチャンスを断ることもある。

[保障・安全型]
将来的な安定を望み、雇用保障や経済的な保障に対する関心が強い。仕事そのものの性質よりも、仕事の周囲の状況に関心が向かい、組織に縛られることをあまり苦にしない。

[起業家型]
新しい製品やサービスを開発したり、事業を再編して新しい事業を起こす欲求を強く意識している。富に関心はあるが、富そのものよりも成し遂げた成果を世間に示したい。

[社会貢献型]
なんらかの形で世の中をもっとよくしたいという意欲が強く、そのためなら身を奉じる。待遇への関心よりも、価値観を満足させられる仕事かどうかに重きを置く傾向にある。

[戦士型]
不可能と思えるような障害を克服するなど、極めて手ごわい難題を解決することに喜びを抱く。戦いや競争に勝つことがすべて。簡単にできることにはうんざりしてしまう。

[ライフスタイル型]
自分のトータルの人生をどう生きていくのか、家族のニーズ、キャリアの要望をうまく統合させる方法を見出したいと願う。組織が個人や家族を尊重してくれることに期待する。

※出所:『キャリア・アンカー』(エドガー・H・シャイン/白桃書房)をもとに作成

神戸大学大学院経営学研究科教授
金井壽宏
(かない・としひろ)
1954年生まれ。京都大学教育学部卒業。組織のなかで生じる人間にかかわる問題に対して、個人にとっても組織にとっても創造的な活動を促進するという視点で様々な研究を行っている。
(構成=遠藤 成、大塚常好)
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