なぜこのような状況になったのか。日本では2020年の東京オリンピック(実際の開催は2021年)を契機に健康増進法が改正され、屋内禁煙原則が一気に進んだ。しかし、禁煙が進んだと言っても未だ、成人男性の喫煙率は25.6%、成人女性の喫煙率は6.9%だ(令和5年「国民健康・栄養調査」)。すなわち、海外の状況を意識して煙のない社会を目指してはいるものの、本音ではタバコを吸わせろ、タバコ産業を潰すなという声が政治的にも無視できないのではないだろうか。そしてたびたび国会議員に喫煙者が多いことが話題になっている。

国会議事堂と高層ビル
写真=iStock.com/kokouu
東京・永田町にある国会議事堂。後ろの3棟の建物が議員会館で、各フロアに喫煙所が設けられている(※写真はイメージです)

禁煙が進んだ場所、分煙をよしとする場所

全国たばこ販売協同組合連合会が発行する「全国たばこ新聞」2025年1月号は「禁煙より分煙を。目指せ、分煙先進国!」とのスローガンを同連合会益田龍朗会長の言葉として記している。実際にはこれに賛同する国会議員が多いのだろう。

同紙では、「自由民主党たばこ議員連盟」の定時総会(2024年11月26日開催)の紹介をしている。そこでは、衆参国会議員41人の出席と議員の代理出席者64人がいたことを紹介している。今回の万博協会の決定も会場内全面禁煙から分煙の徹底に舵を切ったとみることができる。