全国民が同じ番組を見る時代は終わった

旅行のあり方の変化も、その一例と言えるでしょう。かつて、旅行と言えば社員旅行や町内会の親睦旅行など、「団体旅行」が主流の時代がありました。そうした需要を当て込んで、全国の温泉地には、大宴会場を備えた旅館が次々に建てられました。しかし、このような「マス型」の旅行は、時代とともにあまり好まれなくなっていきました。

今、温泉地を歩くと、至る所で廃墟となった旅館を見かけます。団体で旅行に行くよりも、個人で行きたいところを選んで行く「パーソナル型」の旅行が一般的になっていったのです。

鬼怒川の廃温泉旅館
写真=iStock.com/LewisTsePuiLung
※写真はイメージです

そうすると、今度はシングルやツインの部屋を基本に構成された宿泊特化型のホテルが、全国に建てられるようになりました。最近では、個人が空き部屋を提供する「民泊」も盛んになっています。宿を供給する側も、「マス型」から「パーソナル型」への変化に適応しようとしているのです。