中国不信の理由…スーツケースから発見された機密情報

ロシア側が情報の盗用に神経を尖らせるには理由がある。かつて実際に、中国のスパイが、軍事転用可能な情報を持ち出そうとした疑いがかけられた。

2020年に米CNNが報じたところによると、同年2月、ロシアの北極研究における中心的人物の一人、バレリー・ミトコ氏(78)が国家反逆罪の容疑で自宅軟禁された。ロシア当局は、同氏が2018年初頭に中国の大連海事大学で客員教授を務めていた際、中国諜報機関に国家機密を含む文書を渡したとみている。

ロシア向け独立系ニュースメディアのメデューサによると、2018年3月、ミトコ氏は同大学での講義に向けてロシアを出国しようとしていた。FSBはこの機会を狙い、同氏の預け荷物を秘密裏に開封。スーツケース内の文書を撮影した後、痕跡を残さないよう慎重に再封印したとされる。