だんだんカニが嫌いになっていく

宮本氏の試行錯誤は続く。

一口に「アミノ酸」といっても、「イソロイシン」や「ロイシン」、「リジン」など20種類が存在する。宮本氏は一つひとつの成分を誇張、あるいは抑えるといった作業を地道に繰り返した。

カニの繊維の向きの再現にも苦心した。一般的なカニカマは、繊維の向きがまっすぐになっていて、口の中に入れてもほどけることはない。しかし本物のカニはパラパラとほどける。これを再現するため、機械を用いて繊維の向きを測定。たった1度、されど1度。わずかな傾きの違いでも味わいが変わる。試行錯誤を続けた。