いまや成長を続けるブランドに

不思議な過去をもつ控えめな子どもが、摩訶不思議な、夢のような紆余曲折を経て大人へと成長していく物語。夢と魔法の物語はもちろん、1990年代後半よりずっと前から、芸術、文学、映画の世界に存在していた。

だが『ハリー・ポッター』は非常に力強く人々の心をとらえ、その結果、この物語のブランドは20年以上にわたって継続し、成長しつづけている。いまや世界中で知られるようになり、約400億ドル規模のビジネスとなった。このシリーズから現在出ているものだけでなく、いくつものスピンオフもあることから、ブランドの価値はただ上がっていくばかりだ。

たとえば映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』のような前日譚もあれば、舞台版の後日譚、『ハリー・ポッターと呪いの子』もある。2023年には、ロールプレイングゲーム(RPG)の『ホグワーツ・レガシー』が発売になった。映画になり、おもちゃになり、シリーズ化された本はたくさんある。だがどれも、『ハリー・ポッター』ほどの成功には至っていない。何が違うのか?