天下人が愛した味噌に起こった「騒動」
数多い味噌のなかで、今回ご紹介するのは「徳川家康が愛した」といわれる「八丁味噌」だ。八丁味噌は豆味噌の一種。豆味噌はほかの味噌と違い、米麹、麦麹を使わず豆麹を使うのが最大の特徴である。大豆と食塩、水だけで長期間発酵・熟成しており、おもに愛知県で作られている。というか元々は、「八丁味噌」と名乗れるのは、岡崎城から「八丁(約870m)」離れた場所で作られる味噌蔵の味噌だけだったそうだ。
現在も残る、まるや八丁味噌(通称まるや)と、八丁味噌(通称カクキュー)の2軒の味噌を指した名称だったのだ。この2軒の味噌づくりには400年以上続く、「2年以上天然醸造」「低水分木桶仕込み」などの厳然たるルールがある。
ところが2015年、「八丁味噌騒動」といわれる事件が起きた。八丁味噌への世間的な認知度が高いため、愛知県で豆味噌を作っている味噌蔵数軒が加盟する「愛知県味噌溜醤油工業協同組合」が、「自分たちも八丁味噌を名乗りたい」と政府に申し出たのだ。これが認められ、同組合が2017年にGI(地理的表示)産品の生産者として「八丁味噌」の名称を取得する。
ここから先は無料会員限定です。
無料会員登録で今すぐ全文が読めます。
プレジデントオンライン無料会員の4つの特典
- 30秒で世の中の話題と動きがチェックできる限定メルマガ配信
- 約5万本の無料会員記事が閲覧可能
- 記事を印刷して資料やアーカイブとして利用可能
- 記事をブックマーク可能

