「指示待ち」の大人を作り出した日本の教育の弊害

――小学校、中学校でも「主体性」を持てるような教育はされていないということですね。

【工藤】そこがまさに問題で、リビルドすべきところです。すべての人間は、生まれながらに主体性を持っています。赤ちゃんは、親の指示を待つことなく、好奇心のままにいろいろな挑戦をします。しかし、成長するにつれ、親や教師の関わりによって、この主体性が抑えられてしまうのです。

与えられることに慣れた人間は、与えられるものの質に不満を言うようになります。今の社会では、指示されたことはできるが、自ら考えて行動することが苦手な人が増えているとたびたび言われます。こうした傾向は、子どものうちから「指示されたことをやり続ける」教育によって形成されます。結果として、職場でも無駄な会議や手続きが減らないなど、日本の労働生産性の低さにもつながっていると考えます。