1 お金のもらい方
仕事が続くような条件を先に自分から提示する
僕はテレビ東京を辞めてから、本当にたくさんの悩みを相談されてきました。『佐久間宣行のずるい仕事術』がヒットしてからは、後輩や芸人だけではなく、いろいろな人から仕事の悩みを相談される機会がさらに増えた。そこで新刊『その悩み、佐久間さんに聞いてみよう』では、これらの「仕事の悩み相談」を一冊にまとめることになりました。
僕は相談してくれる方々には、悩み解決の大前提として、すべての状況に適用できる仕事術などあまりなく、どの仕事にも人がいて、「仕事は人間の集積でできている」ことを理解するのが大切だと話しています。
人間がそこにいることを忘れてしまった結果、足を引っ張られたり失敗したりしている人はたくさんいます。仕事術の公式を覚えてよしとするのではなく、仕事には必ず人間が関わっていることをまず意識してほしい。
この大前提を踏まえたうえで、よい人間関係を構築し、いい仕事をしていくためにはどんなお金のやり取りをするのがよいかを考える。
僕にはマネージャーがいないので、番組制作費やCMの出演料も自分で交渉しています。「やりにくくありませんか?」と言われますが、やりにくくはありません。自分を大きく見せようとしたり、暴利を貪ろうとしたりするわけではないので。
要はこれまでやってきた仕事について自分なりの評価基準を持ち、「これくらいの報酬が適切です」と交渉できればいいんです。もちろん法務的な課題があるときは専門家に相談します。
どんなふうに交渉しているかというと、まずは最初のオリエンテーションで提示される先方の期待のなかで、自分は全項目のうちいくつクリアしているから「正当な金額はこのくらい」と考える。そこにプラスアルファがどれだけあるか、それがなければ2回目からは受けないといった条件について、こちらから伝えることが多いです。条件を先に示せば、相手がそれを呑むか呑まないかの話になります。あまり待ちの姿勢で交渉することはありません。
ありがたいことに僕はほとんどの仕事が一回で終わりではなく、2回目につながっています。これは1回目からあまり大きな金額を獲得しようとせず、何なら相場より少し安いくらいで引き受けているからでもあります。つまり、2回目の仕事が発生するような交渉をしている、という感じですね。
自分の収入を大きくすることで次につながった経験はほぼありません。たとえば僕の出身であるテレビ東京の番組でのギャランティは、飛び抜けて安い。それでも仕事を受けています。そこには、いくつかの理由があります。
1つ目は長年お世話になった会社だから。2つ目は僕が降りると番組が終わってしまうから。その番組で食べている人たちは結構いるので、そう簡単に終わらせるわけにはいきません。3つ目は古巣と仲良くやっていたほうが、ほかの仕事が増えるからです。
ここから先は有料会員限定です。
登録すると今すぐ全文と関連記事が読めます。
- 広告最小化で快適な閲覧
- 雑誌『プレジデント』が最新号から読み放題
- ビジネスに役立つ学びの動画が見放題
- 会員限定オンラインイベント


