1次情報ではなく、受け手側に「価値」を付与しつつ情報配信できる教祖のごとき存在が、今、注目の「キュレーター」だ。各分野の第一線を走る識者たちは、普段、誰の情報を頼りにしているのか。一挙公開する。

なぜ、「評論家」はキュレーターになれないのか

インスパイア取締役ファウンダー 
成毛 眞氏

本好きの仲間を集めて「本のキュレーター勉強会」を主宰しています。雑誌や新聞で本の紹介、書評を行っている人はたくさんいますが、私は、その人がキュレーターか否かを見極めるポイントを、紹介する本を批判的に扱っているかどうかに置いています。要するにケチをつけていないのがキュレーターなのです。

本を読まない人とは付き合いたくないと思うくらい本好きの私ですが、読むのはノンフィクションだけ。が、この分野におけるキュレーターは日本にほとんどいない。そんな意味でも、自分自身でキュレーターを養成できる会を立ち上げることにしたのです。

そもそもキュレーターの役割とは、本来、たくさんの商品を検分したうえで、「これこそ私のお勧め」というものだけを紹介することなのです。話題の本や知り合いに依頼された本も含めて幅広く取り上げ、あれこれ論じ、ケチをつけているものもあるというのは、単なる評論家にすぎない。