ホストテイスティングを頼まれたら
ワインをボトルで頼むと、ソムリエが「お味見お願いします」と、グラスにワインを少し注いできます。これが「ホストテイスティング」です。同席者からの熱い視線を受け、緊張もマックス。レストランで最もドキドキする瞬間ですね。
ワインはいつも健全というわけではなく、ときには欠陥があることもあります。そこで、ソムリエは抜栓後に注文したゲストに確認を求めます。一般的に、チェック役を担うのはそのテーブルの主催者(招待者)側です。
まずは、普段ワインをテイスティングするときと同じように、見た目(外観)/香り/味わいと確認していきます。
グラスをテーブルクロスの上でかざして濁っていないか確認しましょう。香りを確認して、新聞紙の湿った匂いがないかも確かめましょう。ここでチェックをやめてしまう人をときどき見かけますが、口に含んで味わいにも違和感がないかを確認してください。
最初は緊張すると思いますが、間違えても大丈夫。もし、「変だな」と思った場合はソムリエに声をかけてみましょう。
意外と知らないレストランでのワインマナー
ハードルが高いと思われがちなワインマナーですが、実はそこまで複雑ではありません。一度知っておけば、今度レストランにいったときにすぐに実践できる簡単なことばかりです。
①ワインを注ぐのは誰?
ミシュランで星がついているような高級レストランの場合、ソムリエがワインを注ぎます。グラスでワインを頼んでいる場合は、残量が少なくなるとソムリエがやってきて「ほかに何か飲まれますか」と聞いてくれます。
ボトルでワインを頼んでいる場合は、目で合図するとソムリエが注ぎ足してくれます。手を上げたり、「すみませーん」と言ったり、ソムリエを待てずに自分で注いだりするのはNG行為です。
②ワインを注がれるときは
日本酒ならば、両手で盃を持ち上げてお酒をうけます。しかしワインはグラスを持ち上げることはしません。ソムリエがワインを注ぐときは、グラスはテーブルに置いたままにしましょう。
③レディーファーストのマインドで
基本的にワインの世界は女性が重んぜられます。これは、ワインがヨーロッパ発祥で「騎士(ナイト)文化」の名残があることの象徴。そのためソムリエは女性からワインを注ぎます(ホストが女性の場合は、その女性が最後という例外もあります)。
カジュアルなレストランでも、決して女性にボトルを持たせたり、注がせたりしてはいけません。これはワインの世界では大タブーで、フランスでは女性がワインを注ぐと「娼婦のすること」とまで言われてしまうのです。