吉沢亮の不祥事で「被害者叩き」をはっきり止めた事務所
ひるがえって、先日、俳優の吉沢亮が隣家(マンションの隣室)に酔っ払って不法侵入し、警察を呼ばれた際のアミューズの出した謝罪広報は見事だった。
まず、「吉沢亮が昨年末に起こした、自宅マンション隣室への無断侵入」と①端的に事実を報告し、「ご迷惑をおかけした隣室の方との間で、このたび示談が成立し、ご宥恕いただいたこと」と②成り行きを報告。法的にクリアとなり、相手方とのトラブルが解決したことが前半で伝わる文書となっている。
また、当人の仕事に対する今後の姿勢を示したあとで、「当社はこれからも吉沢亮を支え続けて参ります」と③会社のスタンスを示し、ファンを安心させている。
そして何より重要なポイントは、「ネット上などで『隣人が入ってきたくらいで110番通報はしない』などといったご意見も散見されますが」「隣室の方について落ち度があるかのような批判等はおやめください」と、④被害者を叩くSNSの声を諌め、やめるようにとはっきり伝えた点だ。
吉沢亮は事務所の素早い広報対応で、一部CMは継続へ
報道後にスピーディかつ過不足のないプレスリリースを出すことで、吉沢亮は出演中だった酒類のCMは取りやめとなったものの、アイリスオーヤマはCMを継続、という妥当かつ失うものの少ない結果となった。ファンのみならず視聴者全般からも納得の声が出ており、広告主のアイリスオーヤマなどはかえって株を上げたとすらいえる。
もちろん、中居正広氏とフジテレビの性上納疑惑とは違い、この件は意図的な加害事件ではなかった。その点は大きな違いだが、スムーズに着地できたのは、企業対応がスピーディで法務的にも倫理的にも過不足がなかったからこそだ。