人生後半を輝かせるにはどうすればいいか。経営コンサルタントの藤井孝一さんは「50代からは、加齢により発想力や柔軟な思考力、目新しい問題の解決力を指す『流動性知能』は落ち込む。一方で、過去に学んだ知識やスキルを活用して問題を解決する『結晶性知能』は上昇していく。人生後半戦を輝かせるためには、音楽家のバッハをお手本にするといい」という――。
※本稿は、藤井孝一『50代がうまくいく人の戦略書』(三笠書房)の一部を再編集したものです。
50代に求められるシフトチェンジ
今は人生100年時代といわれる時代です。昔と比べて50代のイメージは元気で若々しいものに変わってきています。
芸能界を見れば木村拓哉さん、福山雅治さん、石田ゆり子さんなど、50歳を超えても驚くほど若々しい俳優がたくさん活躍しています。
一般的に「中年」というくくりでまとめられることもあり、40代と50代を地続きでとらえている人が多いかもしれません。
けれども、現実には50代は更年期に差しかかる年齢であり、加齢による衰えを自覚する時期といえます。
また、多くの人にとって、50代は子育てを終え、親の介護や死別と向き合うタイミングでもあります。
仕事の上でも、50代になれば定年というリミットを強く意識するようになります。人生後半戦の生き方について、「このままでいいのか」「どうすればいいのか」あれこれ思い悩む機会も増えるのではないでしょうか。
私は2024年現在、58歳です。自分の実感に照らし合わせてみても、やはり40代と50代では明らかな変化がありました。