日本が危険な地震国であることは、マスコミのおかげで国民に周知徹底されてきた。しかし、地震よりはるかに壊滅的なダメージを与える火山の噴火が日本の国土をつくったことを知る人は、意外に少ない。

地震は一瞬の破壊力で都市を襲い、ライフラインを寸断する。しかし、噴火は一時だけ人間の住空間を奪うのではない。地震とは比べものにならない広範囲の生き物すべての営みを破壊する。700℃を超える高温、時速100キロメートル以上の火砕流が国土を焼き尽くすし、加えて何十年という長期間にわたり、地球規模の気候変動をもたらすことがある。こうした破局的な大噴火が、世界有数の火山国である日本列島では頻繁に起きてきたのである。

本書では日本で起きた破局噴火の災害がくわしく紹介される。さらに、人類全体を存亡の危機にさらす世界各地の巨大噴火についても、驚異の実像が開示される。マグマ研究の第一人者である著者はこう述べる。