「金融庁が公表しているつみたてNISAの解説資料によると、国内外に長期積み立てで分散投資をした場合、20年継続(01年1月〜20年12月)すると勝率はほぼ100%といいます。長期間運用することで元本割れの可能性が低くなり収益が安定する可能性が高くなります。慌てずに利益が出るまでそのまま置いておくのも一つの手ですが、教育資金などまとまったお金が必要になったときは一部を売却して資金活用してもいいでしょう。ただし、ジュニアNISAは一部だけ資金を引き出して、あとは口座に残しておく、ということはできません。売却したら口座は解約されるので気をつけましょう。また、利益が出ているときに売却し、新NISAの資産として活用するのも手です。新NISAのほうが非課税期間は無期限ですし、投資できる年間の上限金額の枠が広がったので、資産が潤沢にある人以外は新NISAの資金として活用するほうが良いでしょう」

18歳になると課税口座に移管

ジュニアNISAは5年の非課税期間の終了後は自動的に継続管理勘定に移され、18歳になるまで非課税保有が可能。そこまで持ち続けるか途中で売却するかの選択肢はあっても、18歳になると課税口座に移管される。

いずれも非課税期間内に利益が出たところで売却したほうがいいということだが、あえて課税口座に移すケースもあるという。

「NISA口座では損益通算はできませんが、課税口座に移すことで損益通算ができます。例えば、課税口座で株式投資をしている人で、利益が多いほど税金もかかってきます。NISAから課税口座に移した資産がマイナスになった場合、損益通算すれば税金を安くすることができます。ほかに金融商品を持っている人は、その状態を見極めながら、旧NISAの売却のタイミングを図ったほうがいいでしょう」

ほかに投資している金融商品も含めて、早めに検討しよう。

当記事は「AERA dot.」からの転載記事です。AERA dot.は『AERA』『週刊朝日』に掲載された話題を、分かりやすくまとめた記事をメインコンテンツにしています。元記事はこちら
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