2024年下半期(7月~12月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった人気記事ベスト5をお届けします。老後部門の第2位は――。
▼第1位 「ゴミ屋敷になる家」は風呂場でわかる…老後のひとり暮らしが破綻する人に共通する「ゴミ屋敷化のサイン」
▼第2位 尿パックの管が外れてグショ濡れ、枕元に便の塊…壁を茶色に汚した老義母を巡り長男嫁が夫に吐き捨てた台詞
▼第3位 「白い歯に血が固まった茶色がびっしり」ひどい痛みを耐え抜いた50代夫…逝く前の"死前喘鳴"聞いた妻の胸の内
▼第4位 どんな"勝ち組"でも威張れるのは65歳まで…和田秀樹が高齢者専門の病院で見た「孤独な老後を送る人」の特徴
▼第5位 なぜ「がんは幸せな病気」と言われるのか…末期がんの森永卓郎さんが「そのとおり」と実感するワケ
前編はこちら
君臨する義妹
中国地方在住の片岡智子さん(仮名・現在60代)と夫は、がんで若くして他界した義父、義弟の墓参りのついでに義母の家に寄ると、真夏の暑い日でもエアコンをつけずに扇風機。冬の寒い日は、小さな電気ストーブがひとつだけだった。
「大丈夫?」と聞いても、「慣れてるから大丈夫」と言う義母。
50代前半で義弟が亡くなると、義母は、義妹(義弟の妻)の子分のようになった。義母が、義妹から言われた小言(片岡さん家族の悪口)を伝えてくるため、片岡さんの子どもたちは義母から距離を置くようになってしまった。
それでもたまにはと訪問するのだが、家にいるはずの義妹はお茶も出さず、片岡さんたちは持参したペットボトルのお茶を飲む。
帰り際、やっと義母は本音を漏らす。
「ほんまはな、私の部屋で冷房とか暖房とかつけてたら、嫁さん(義妹)がもんのすごい嫌な顔すんねん。2階で自分もつけてるのに。電気も水道もガスも、み~んな私が払ってるのに。私の家で私が自由にして何であかんのやろか?」
そう言って義母は霜焼けのできた足を擦った。
「義母はまだ『自分の家』と思っているけれど、家も土地も義父が亡くなった時に義弟のものになり、義弟が亡くなって義妹が相続したのだから、義妹にとってはもう、義母は邪魔な居候なのだと思いました……」
そして義母90歳の1月の誕生日。珍しく義妹が片岡さん一家を招待し、上等な寿司をとり、ケーキを振る舞った。
いつも仏頂面の義妹がニコニコしているので不気味に感じていると、義妹は話し始めた。
「昨年、私(義妹)の父が亡くなり、母が1人になりました。心配だから母を引き取りたいのですが、すでに義母がいます。高齢の義母と母親を自分1人でケアできないので、片岡さん夫婦の家で義母を引き取ってくれないでしょうか」
義母は、義妹と同居して13年。一度も誕生日を祝ってもらっていなかった。片岡さん夫婦は、義母がこのまま義妹と同居を続けることに懸念を持っていた。そんな気持ちを知っていたかのような義妹の突然の要請に、片岡さん夫婦は断ることができなかった。
ところが、その後、衝撃の事実が発覚する。実母を引き取るという義妹の話は、真っ赤な嘘だったのだ。