ビットコインなら米欧の行政権が及ばないとプーチン大統領は考えているのだろう。しかしあらゆる金融資産は、そもそもいつでもどこでもだれでもが使えるハードカレンシーに換金できなければ価値を持たない。そのため紙幣ならともかく、銀行口座を通じた決済であれば必ずハードカレンシーへの換金が記録され、米欧の行政権が及ぶことになる。

ルーブル紙幣を持つ女性の手元
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二次制裁を通じて管理される可能性

近年、米国は、いわゆる二次制裁を通じて、世界的に行政権を行使している。米ドルを利用する場合、米国の金融市場に情報が必ず残る。ゆえに米国は、制裁対象に定めた相手と取引を行った相手方の事業者を米国の金融市場から締め出すというペナルティを科すことを通じて、制裁対象が米ドルを利用することを抑止するわけだ。

世界のあらゆる事業者が、自国の金融機関を通じて米国の金融市場とつながっている。そのため、大手の事業者ほど、米国の金融市場から締め出された場合に受けるダメージは大きくなる。中国の金融機関でさえ、米国の二次制裁を警戒してロシアとの取引を停止した。以来、中ロの貿易の主にステーブルコイン「テザー」で実施されているようだ。