大崎さん流「体に良い」お酒の飲み方

博子さんの長寿な食生活の2つ目のポイントは、毎晩の夕食に野菜がついていることです。先ほどご紹介したたんぱく質とともに、高齢者の食事には、緑黄色野菜はもちろん淡色野菜も欠かせません。

博子さんご本人は彩りを考えて、トマトやパプリカをよく選んでいるようですが、栄養面でも食べごたえの面でもおすすめの食材です。

ただし、咀嚼力が落ちている人には、トマトの皮が口に残ったりして食べづらいことも。湯むきしてあげると、食べやすくなります。

また、魚や肉に必ず添え物として野菜を加えているのも、野菜をたっぷり食べられるコツです。例えば、焼き魚に添える野菜とは別に野菜の和え物を1品加えるなど、品数を増やすテクニックにもなります。

毎日の「晩酌」もたっぷりの野菜と、がポイント

毎晩の晩酌が欠かせなかった博子さんは、まず350ml缶のビールを飲んでから、ワインまたは焼酎を軽く1杯飲むのが日課だったようです。アルコールの適量は純アルコール量にして、女性の場合は1日20gです。アルコール度数が5%のビールの場合、純アルコール量を20gに収めるには、500mlが適量です。大崎さんのひと晩ごとの量で計算すると適量内におさまっていたのではないでしょうか。

もうひとつのポイントが、たくさんの野菜と一緒にお酒を飲んでいた点。空腹で一気にビールを胃に流し込むように飲むなど、アルコール濃度が高いまま維持される飲み方はよくありませんが、博子さんのように野菜やたんぱく質の食事と一緒に飲むのは、健康的な飲み方ともいえます。私が管理栄養士の仲間と飲む時は、必ずサラダを頼んだり、アボカドやグレープフルーツなど翌日にむくみを残さないような食べ物を一緒に摂っています。