「家計簿アプリ」をうまく活用しよう
こうして、給与口座から「住居用」「子供・教育用」などの目的別の口座に自動的に振り込みができるようになったら、次のステップに進みましょう。
例えば食費は、お米やミネラルウォーターやコーヒーなど嗜好に合わせて、月に一度ずつ定期便が届くように設定すると、支出額が一目瞭然になります。
それには家計簿アプリを使うと便利です。無料のものでも数十種類もあります。夫婦共有で確認できるアプリを図表3にまとめました。
レシートのスキャンで自動的に、
「光熱費」「衣類」「美容」「通信費」「趣味・娯楽」「教育」「健康・医療」「交通費」「交際費」「日用品」
というように分類でき、銀行口座やクレジットカードと連携することもできます。
試しに1カ月分のレシートを保管しておいて、合計がいくらか計算することです。そして、二人が住んでいる東京都の食費の平均は9万7776円ほどなので、食費の口座として毎月8万円をプリペイドカードに入れて、それを限度額にします。
また、買い物する曜日を水・金・日などと決めておくことも大事です。そして、1回の買い物金額を決めておきましょう。
例えば、予算が月7万円で月・水・金の3回なら、1回5833円までに抑えるという計算です。
エンゲル係数を20%までに抑える
家計の支出に占める食費の割合のことを「エンゲル係数」と言います。家庭での食事だけでなく、外食やお酒も含まれます。
食費は家計調査の平均を参考にと前述しましたが、実は、今はどの家庭もエンゲル係数が異常に高いようです。
一般的にこのエンゲル係数が高いほど貧困、つまり、ゆとりがない状態と言われています。理想は15〜20%です。支出25万円で食費が5万円なら、エンゲル係数は20%という計算になります。健司と美咲の場合は約26万円の20%、5万2000円が適正です。
最近はインフレの中でも食品の価格高騰が目立ち、エンゲル係数がひどく高くなっています。そこで防衛策を講じましょう。
チラシアプリで近隣スーパーマーケットの特売を比較したり、PB(プライベートブランド)を選んだりするのも有効だと思います。PBはスーパーだけでなく、コンビニにもあります。
薬を買ってもらうために食品類では利益を出そうとしていないドラッグストアで安く買い物をする方法もあります。
野菜は「ベジ探」というサイトにある「野菜小売価格動向」の「小売価格のDB検索」をクリックし、小売価格を見ると、月間で野菜が高いか安いかがわかります。
また、トップページの「卸売価格動向」の「卸売市場のDB検索」をクリックし、入荷量・単価(日別)を見ると、日々の生産量から直近の価格もわかるので便利です。
暑い日が続くと葉物野菜の価格は安くなりやすいので、天気を見ながら生産量も確認して安めの野菜を選ぶといいでしょう。