途端に、歯切れが悪くなる
現実には、その「税金が大変ではないですか?」との質問に、彼らは途端に歯切れが悪くなりました。
「いや、まぁね……でも、税理士さんに任せているので、よく分からないなぁ」
「まぁ、それなりに払ってはいると思うけど、税金は難しくて、よく覚えていないなぁ」
などと、それまでのテンポ良い口調は影を潜め、なんともスッキリしない返答ばかりでした。
そのような返答に、私は「それだけ稼いでいる人が、税金に無頓着なのはオカシイな」と思わざるを得ませんでした。
たしかに税金は難しいですが、自身の稼ぎを(それほどアピールできるくらいに)把握しているのなら、ある程度は納税額も分かっているはずですし、また、それだけ稼いでいるのであれば、節税の観点からも、自身の税金に無関心でいられるわけはないですからね。
考えられるのは、ウソか、脱税か……
そんな返答内容もさることながら、途端に早口になり、身振り手振りも不自然に大きくなる様には、少なからず違和感を覚えました。そして、そんな彼らの態度から、考えられるのは、おそらく、以下のいずれかだと判断しました。
1.本当はそれほど稼いでいない、つまり「稼いでいる」はウソ
2.税金をきちんと計算していない(申告していない、もしくは過少申告)、つまり脱税をしている
いずれにせよ、絶対にダメなことです。
中には、「稼ぎと税金とは、別問題ですよね」という謎の返答でかわされたケースもありましたが、税金に対するそのような意識は、論外ですよね。
もちろん、本当に稼いでいて、税金もしっかり納めている人もいるのでしょうが、少なくとも私は、そういった人には会えませんでした。というか、そのような人は、わざわざ稼いでいることをアピールなどしていないのでしょう。
いずれにせよ、稼いでいることをアピールしてくる人について、本当に稼いでいるかを知りたいときには、この税金を絡めての質問は、一つの方法として、知っておいて損はないかと思います。