ギャンブルで借金を抱えていた

義父はお金に困っていたらしく、「Cさんは遺産と生命保険でお金を持っているはずだ」と踏んで、無心にきたのでした。

義父はお店を経営していましたが、コロナで経営が傾き、ギャンブルにはまり借金を抱えてしまったようです。

スロットマシン
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ギャンブルで借金を抱えていた(※写真はイメージです)

理由が理由だけに抵抗感がありましたが、これまでお世話になった人なので、50万円ほど援助してあげたそうです。

ただ、義父はこれに味をしめてしまい、その後もお金をせびりにくるので、Cさんは困ってしまいました。

手元には遺産と生命保険があるとはいえ、収入はパートしかありません。この調子でお金をせびられてはたまったものではありません。

「死後離婚」で悪縁を断ち切る

そこでCさんが法律に詳しい友人に相談したところ、弁護士を紹介され、「死後離婚」の手続きを勧められました。

Cさんはその勧めに応じて役所に「姻族関係終了届」を提出し、「死後離婚」の手続きを取り、「義理の親の扶養義務」から解放されました。

結婚指輪を外す女性
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「死後離婚」したらこの地獄から解放された(※写真はイメージです)

これで、義父がお金をせびりにきても、支援してあげる理由が法的にはなくなったのです。

法律上は支払う必要がなくなったので、Cさんは以後きっぱり断ることにしました。

その結果、義父が無心に訪れることもなくなったそうです。

このように「悪縁」を断ち切る手段として、「死後離婚」を活用する場合もあるのです。