花粉症によい食べ物、悪い食べ物

花粉症の4大症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目や鼻のかゆみです。これらの症状が出るのは、IgE抗体が「マスト細胞」という細胞にくっつき、ヒスタミン、ロイコトリエンなどの化学物質を大量に放出するためです。食べ物でヒスタミンの放出を抑える働きをするのは、甜茶(てんちゃ)(特にバラ科のものが効果的)、赤シソ、ペパーミント(新鮮葉)、ルイボスティーなどポリフェノールが多い食品です。また、サバやイワシなどの青魚はロイコトリエンの産出を抑えます。調理法は焼くよりも、蒸したり煮たりしたほうが効果が高いことがわかっています。一方、牛や豚などの肉類は鼻づまりやかゆみを引き起こすロイコトリエンの原料になるアラキドン酸を多く含んでおり、症状を悪化させることもあるでしょう。

最近は、子供にも花粉症が増えています。花粉症対策を考えると、魚中心の食生活に切り替えたほうがよさそうです。


先生:三好 彰/三好耳鼻咽喉科クリニック院長
1977年岩手医科大学卒業。東北大学医学部耳鼻咽喉科勤務などを経て、92年開業。99年より南京医科大学国際アレルギーセンター主任教授兼任。著書に『花粉症を治す』(PHP新書)など。

(福島安紀(医療ジャーナリスト)=構成)
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