もし10年前に三菱商事の株を買っていたら…

日本はすでに人口減少フェーズに入っています。それを引き合いに経済が縮小すると唱える方がいますが、悲観する必要はありません。

世界で稼ぐ企業、国内でもインバウンドで稼ぐ企業があります。世界シェアトップの企業だってあるのです。国内の需要(内需と呼びます)だけでも需要が増える分野があります。

たとえば、これからもデータ通信量は増えるので通信業を営む企業には、投資の活路があります。それらの企業は増収増益を果たして、株価が上昇しているのです。高配当だったり、増配もしています。

増配株(配当金が前年より増える)には魅力があります。もしも、10年前に、三菱商事、東京海上HD、NTTに投資していたら、投資額(簿価)に対する配当利回りは何%になっているでしょうか? 株価はどれだけ上がっているでしょうか?

図表1をご覧ください(2024年5月末日時点の情報)。これで増配株の魅力が伝わると思います。

このランキングは私が優良と判断する銘柄から、「投資額に対する配当利回り」(「最新の配当予想÷10年前の株価×100」で算出)を高い順に並べたもので、最も高かった企業は三菱商事。100円÷669.67円×100=14.93%でした。これに次ぐのが、東京海上HD14.83%(159円÷1072円×100)。3位以降は、住友林業11.86%、ヤマハ発動機9.38、NTT8.61%、信越化学8.27%、小松製作所7.53%、KDD7.19%、オリックス6.11%、栗田工業4.17%でした。

また、この10年間の「株価の上昇度」でいうと、東京海上HD(1072円→5429円、5.06倍)、三菱商事(669.67円→3303円、4.93倍)とやはり前出の2社がトップ2でした。

なお、10年前と最新の配当利回りを比べた「成長程度」がもっとも高かったのは住友林業で6.05倍という結果でした。