レーザー治療で眼圧を下げる
→お答えしましょう!
2~3年、眼圧が下がる患者さんは70%程度ですが、現状の視野を維持するためには重要です。
緑内障のレーザー治療や手術には、多くの種類がありますが、それらはすべて眼圧を下げることを目的におこなわれます。
具体的にいえば、眼球内の房水の流れをよくするために、手術によってその詰まりの原因を取り除いたり、新しい通り道をつくるのです。
房水の詰まりを除去したり、新しい通り道ができれば、もちろん眼圧は下がります。しかし、それでも100%成功したとはいえません。
なぜなら、詰まる部分を除去したり、新しい通り道をつくっても、時間が経過するとその部分が再び塞がってしまうこともあるからです。
レーザー治療や手術によって房水の流れがよくなっても、2〜3年維持される確率は70%程度。残りの約30%の患者さんは、処置した部分が再び塞がり、眼圧が上昇してしまうのです。
30%の人は術前に戻ってしまうが
レーザー治療や手術は、目の不調が生じたり、視力が低下するリスクをともないながらも症状が改善されることはなく、30%の人は術前の状態に戻ってしまいます。たとえ成功しても、現状の視野を維持できるだけでは割に合わないとついつい考えがちです。それでも現状の視野を維持し続けることは、近い将来に新たな治療法と出会う日のために重要であるといえます。
緑内障手術は洗面台に例えられる(図表2)
① 網を交換して流れをよくする=線維柱帯を切開するトラベクロトミー
② 排水管を交換して流れをよくする=線維柱帯を切除するトラベクレクトミー
③排水管を新たに下水管に接続する=眼球にチューブとタンクを入れるチューブシャント手術
◎ポイント:3種類の緑内障手術
上記の①は房水の排水口である線維柱帯を切開して詰まりを治す、②は線維柱帯を切除して新しい排水管にする、③は眼球内にチューブとタンクを設置して排水を促進する手術です。