「24時間テレビ」は本当に役割を終えたのか

相対的にテレビ全体の視聴率は下がっているし、いまや世帯視聴率だけで語るのはナンセンスではあるが、とはいっても近年の「24時間テレビ」の視聴率が低下傾向にあるのは事実だろう。つぶさに見ていくと変わってきている部分もあるが、全体的には障害者を画一的なイメージで取り上げる「感動ポルノ」と捉えられるのも否定できない。もはや、「24時間テレビ」は役割を終えた。そんな声があふれるのも無理はない。

しかし、都築がもっとも大事にしてきた「問題の存在自体を広く知ってもらうこと」が成されているかと問われれば、まだまだ「NO」と言わざるを得ない。何しろ、民放のテレビ番組でドキュメンタリーを除けば、障害者が登場することはほとんどなく、いまだ“見えない存在”に追いやられてしまっている。そうした問題を、若い人たちに人気のある人たちを通して、若年層に知ってもらいたいという強い意思は一貫している。

「テレビにできることは何でしょう」という問いかけで始まり「愛は地球を救う」と宣言したこの番組が、改めて「愛は地球を救うのか?」と問いかけようとしている。これまで「24時間テレビ」のターニングポイントになった回は、いずれも“原点”に立ち返り、形骸化したものを大胆に変えたときだった。ならば、原点を見つめ直して変わらざるを得ない今年の「24時間テレビ」が、大きなターニングポイントになるに違いない。

【関連記事】
NHK大河ではとても放送できない…宣教師に「獣より劣ったもの」と書かれた豊臣秀吉のおぞましき性欲
「お母さん、ヒグマが私を食べている!」と電話で実況…人を襲わない熊が19歳女性をむさぼり食った恐ろしい理由
ポスト岸田「1位石破茂、2位上川陽子、3位小泉進次郎」は大ウソ…自民党支持者だけに聞く「次の首相」ランキング
中2で「初めてのセックスはどんな状況か」を考えさせる…日本と全然違うカナダの性教育
漢方薬の飲み過ぎで「大腸が真っ黒」になる…医師が「副作用に注意すべき」と警鐘を鳴らす漢方薬の名前