手堅くいきたい人ほど「0円空き家投資」が向いている

年間700万円の利益というと、平均的なサラリーマンより良い年収といえます。倍の10億円を買えば年間の収益も2倍ですし、3倍の15億円分の不動産を買えば、年間2000万円以上の不労所得も夢ではありません。

いかがでしょうか? だから、どんどん借り入れができる人はレバレッジを効かせた不動産投資がオススメになります。ただし、円安から金利上昇などの局面では、キャッシュフロー率1.5%程度の投資では最悪破綻するリスクも念頭に置かなければなりません。

一方で私がやっている0円空き家投資は、あくまで手堅い弱者の戦略です。プレイヤーはお金をほとんど投下しない代わりに、多少の労力を伴う“ビジネス”といえます。高属性サラリーマン大家がやるレバレッジ不動産投資とは違い、お金を投資するのではなく時間や労力を投下する、つまり不動産投資よりも事業に近い手法なのです。

だからこの手法に向くのは、忙しい高年収・高属性サラリーマンではなく、比較的時間を自由にできる個人事業主やフリーランス、主婦のような属性の方です。処分にお困りの不要な空き家を安く引き取り、生活に困っている生活弱者に安い家賃で貸す「お困りのマッチング」といえるのです。

また、この空き家投資は、1人で何軒でも並行して行うことができます。家1軒あたり年間44万円の利益と書きましたが、これを10軒所有すれば年間440万円になりますし、20軒投資すれば年間880万円の利益を毎年手にできるのです。

ある人から別の人に家の鍵を渡す場面
写真=iStock.com/baona
※写真はイメージです

まずは不動産会社に空き家があるか聞いてみる

さて、こうした魅力いっぱいの0円空き家投資ですが、では0円物件はどこでどのようにして入手するのでしょうか? 入手ルートは大きく分けて3つあります。①不動産会社経由、②空き家バンク経由、③マッチングサイト経由、です。順に説明します。

①不動産会社経由

不動産を売りたい、処分したい、と思った時にどこに相談するか? を思えば真っ先にたどり着くのがこの不動産屋さんではないでしょうか? 地元の不動産屋さんにまずは相談、というケースがやはり多いです。

一方で、要らない空き家の売却相談を受け付けた不動産会社からすると、どう思うでしょうか? 売買金額が数千万円にもなる価値のある物件ならば、よろこんで仲介業務を受託してくれるのですが、取引額で数十万円程度にしかならない地方の古い空き家は、不動産会社にとってもお荷物でしかありません。