賃貸は家を所有するよりも費用がかかる
賃貸物件に住むということは、「他人の貸借対照表の資産に対して使用料を払う」ということになります。
そもそも、不動産賃貸業の仕組みについて、簡単にご説明しましょう。不動産賃貸業は銀行から融資を受けて不動産を購入した人(いわゆる大家さん)が、それを他人に貸して、その家賃で銀行から借りたローンを返済していくというビジネスモデルです。
大家さんは銀行への返済と同時に、大家さん自身への取り分をプラスした家賃を部屋を借りる人(借主)に請求します。家の修繕も借主からの家賃で賄われています。
目には見えませんが、大家さんが購入した不動産を維持するために必要な費用プラスαを借主から家賃として得ていることになります。自分で家を所有するよりも高い支出を負担することになることが、賃貸物件のデメリットと言えるでしょう。また、病気やケガなどで家賃が払えない事態になった際は、退去しなければなりません。
一方、賃貸物件のメリットとしては、借主は自分好みの立地や築年数や間取り、納得できる月々の家賃を自分で選べるということです。家賃を払い続けることさえできれば、住み続けることができます。もちろん、嫌になればいつでも出ていき、違う賃貸物件を借りればいいだけのことです。所有することの責任から自由だということがメリットに当たるでしょう。
債務超過になっても追い出されはしない
持ち家に住むということは、自分の貸借対照表を持つということです。「負債(=住宅ローン)」を自分で銀行に返済していきます。
それは、自分が大家さんになることではありません。大家さんは銀行への返済プラスαを借主から家賃として請求していますが、住宅ローンの支払いは、家賃ではなく自分の収入から支払うものです。
たとえ、この貸借対照表が債務超過になったとしても、毎月の住宅ローンを払える収入さえあれば、そのまま住み続けることができます。企業のように倒産することはありませんので、ご安心ください。