上司からのやらされ仕事を「自分ベース化」する

たとえば、上司にやらされている仕事の意味を自分の中で変換して、「自分ベース化」できないかを考えてみます。

上司から仕事をやらされている

このままでは相手ベース

「スキルアップできる」「会社からの評価が上がる」など自分にとって価値の高いことに意味を変換

自分ベース化

こうできれば、時間価値は高まります。

オフィスの様子
写真=iStock.com/gyro
※写真はイメージです

といっても、そんな理想通りに自分ベース化して、意味を変換するのは難しい時もありますね。

すぐに自分ベース化できなくても、「どうにか自分ベース化できないか」と考え続けるだけでも意味はあります。脳は自分が期待する結果を出そうとする特性があるからです。

続けて考えていくと、脳が本気で意味の変換を促してくれます(もちろん、イヤなことの場合、最初に断ってしまうという選択もあります)。

相手ベースで生きているとグチが多くなる

仕事でグチをよくいう人は「相手ベースの時間」を生きている人です。

相手のせいで忙しい。相手のせいでうまくいかない。いつも誰かのせいにしている人は、思考が「受け身」になっています。この考えでは、結局は「相手がどうか」次第で自分の感情や行動が決まってしまうので、他人に時間を奪われ続けてしまいます。

一方で、不本意なことや想定外のことが起きても、それをグチや不満ではなく「課題」としてとらえ、自己解決の方法を模索する人は「自分ベースの時間」を生きていることになります。

グチをいいながら仕事をしている人は、なかなか周りからの評価も上がらないので、そこに不満が生じ、ますますグチが増えていくという悪循環を生みやすい構造で生きています。「自分ベース」か「相手ベース」かで、仕事での評価や人生の満足度の差は広まるばかりです。

「自分ベースの時間」にするために活用したいのが「問い」です。

たとえば、先ほどの電車の中の音漏れの話。

この時に「何でそんなに音漏れさせてるんだ?」と思ってしまうと心も乱されます。これだけでも自律神経が乱れ、自分にとってマイナスな時間になります

そこで、こういう問いをします。

「この状況で、自分がイヤな思いをしないためにはどうしたらいいのだろうか?」

つまり、解決策を見出す問いをするのです。たったこれだけなのですが、出てくる答えはただ不満を感じているだけなのと比べて、天と地ほどの差があります。