30年で1億円貯めるにはどうすればよいのか。ZUU Wealth Managementの渡邉 錬さんは「1億円貯めたい人は『減税で余剰資金をつくる』『余剰資金を活用して資産をつくる』『信用を担保にお金を借りて、さらに資産をふやす』の3ステップで貯蓄をするとよい」という――。

投資のイメージ
写真=iStock.com/MicroStockHub
※写真はイメージです

30年で1億円貯める

30年で1億円貯める、と聞くと途方もない数字に思えますが、単純に計算すると毎月30万円ずつ現金で貯めていけば、30年後に1億800万円になります。では、この毎月30万円をどうやってつくっていけばいいか。資産形成の方法は、いろいろあります。

資産形成を考えるときに、まず大事なのは、収入と支出はどれぐらいで、残るお金はどれぐらいか、といったお金の流れをおさえること。その際に、企業の決算で使われる「P/L(損益計算書)」と「B/S(賃借対照表)」を個人に当てはめると、お金の流れがよく見てきます。

【図表1】個人に当てはめた損益計算書と賃借対照表
渡邉氏への取材を基に編集部作成

P/LとB/S、どちらが分厚いのか

左側は「P/L(損益計算書)」で、収入や支出をあらわしたもの。家計なら家計簿のようなものです。右側の「B/S(賃借対照表)」は、バランスシートといわれる資産をあらわしたもの。このどちらが分厚いのか、あるいは両方分厚いのかによって、とる戦略が変わってきます。

仮に年収2000万円で税金を多く支払っているなど、左側の「P/L(損益計算書)」が分厚い人なら、減税など左側にテコ入れします。一方、年収300万円だけど相続で現金5000万円持っているという人は、右側の「B/S(賃借対照表)」にフォーカスして取り組んだほうがいい。両方分厚い人は、両方に力を入れる。ですから、まずご自身が、この二つのボックスがどういう形か把握することが大前提なのです。