「暗黒の5年」をどう乗り切るか

投資をしていると、株価が低迷する「暗黒の5年」ともいうべき時期がどこかでやってきます。近い将来必ず必要になるお金を投資で得るつもりでいたら、暗黒の5年を乗り越えることはできず、「やめようかな」どころではなく「やめなくてはいけない」状況になってしまうでしょう。

つみたて投資は老後資産と考えて、毎月出ていっても気にならない程度の額で続けることが大事。そんな余分なお金はないよという場合は、無理に新NISAを始める必要はないと思います。無理して始めてもストレスがたまるばかりで、結局は続きませんから。

僕は「新NISAが始まったから投資を始めたほうがいいですよ」という気はまったくありません。これを機に投資を始めたくて、かつ家計的にも可能なのであれば新NISAを使わない手はないですよというスタンスです。皆がやっているから、話題になっているからと無理に始めるぐらいなら、むしろやらないほうがいいと思っています。

弱気市場
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一気にドーンかコツコツ積み立てか

また、元本が大きいほうが複利の効果も大きくなるからと、口座開設時やボーナス時にドーンと大金を入れる人がいますが、投資初心者の場合はこれもやめたほうがいい。なぜなら、これだと「タイミングのリスク」を負うことになるからです。

大金を入れたタイミングで株価が下がり始めて、その後しばらく下がり続けるという可能性もあるわけです。そうすると、たいていの人は「失敗した!」とガックリしてしまいますよね。そこまで大きく下がらなかったとしても、投資初心者の人は大金を入れたらその後の値動きが気になって仕方ないでしょう。

僕は、元本を一気に大きくするかコツコツ増やしていくかはどちらでもいい、その人の好み次第だと思っていますが、投資を始めたばかりの人には後者をお薦めしたいですね。

日本人はまだ投資=ギャンブルという意識が根強いこともあり、ドーンと突っ込んで失敗すると「やっぱり投資は危ない」と思ってやめてしまいがちです。そうならないためにも、初心者の人はやはりコツコツと積み立てていったほうがいいと思います。