UFOはあくまで「未確認飛行物体」

これはもちろん絶対にないとは言えません。

野村泰紀『多元宇宙論集中講義』(扶桑社新書)
野村泰紀『多元宇宙論集中講義』(扶桑社新書)

しかし、これまで宇宙人が訪ねてきたという証拠は一切見つかっていないことから考えれば、近い将来にそれが起こる可能性は低いと考えるのが常識的でしょう。

ちなみに、米航空宇宙局(NASA)はそういう証拠をすでに見つけているのだが隠している、というような言説は「トンデモ」説と言って構わないかと思います。

実際、NASAはUFOの目撃談に関する公式見解を発表したりしていますが、彼らの言うUFOとはあくまでも「未だに素性が確認できない飛行物体」のことであって、別に宇宙人の乗り物を意味するわけではありません。誰かが飛ばしたドローンかもしれないし、どっかの国が飛ばした何かかもしれない。

「宇宙人の襲来」はあまり心配しなくて良い

いずれにしても、宇宙を持ち出すまでもなく地球上のどこかから飛んできたものだと考えている専門家のほうが圧倒的に多いですし、NASA自身もはっきりと、UAP(未確認空中現象/UFOと同義で使われる言葉)が地球外起源である証拠は見つかっていないと言っています。

いずれにしても、もしマルチバース理論が正しかったとしても、「宇宙人が攻めてくる」可能性がマルチバースでなかった場合にくらべて上がるわけではありません。

なので、そのようなことはあまり心配しなくて良いのではないかと思われます(個人的には、それよりも人間同士の争いのほうがよっぽど心配です)。

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