(4)“長年のご愛用”ブルーのミニバッグへの思い
今回の地方ご訪問で私が最も注目したのが、花柄が可愛らしい、ブルーのミニバッグだ。実は、2016年7月に14歳の愛子さまが両陛下とご一緒に神武天皇陵を参拝されたときもお持ちになり、長年のご愛用ぶりが伝わってくる。さらに昨年5月、「御即位5年・御成婚30年記念 特別展」でも、愛子さまは同じバッグをショルダーポーチとしてアレンジしてお持ちになった。
学習院女子中等科時代の愛子さまは、2016年夏ごろから少しずつほっそりとされて、15歳の誕生日に際したご近影では、ご体調を心配する声があがった。
「中学生の愛子さまは伊勢神宮と神武天皇陵を参拝され、京都御所へ出かけられたことを通して、天皇家の歴史や伝統を身をもってお感じになり、自分もここに連なる皇室のメンバーだと自覚されたのではないでしょうか」(宮内庁関係者)
そのような時期を乗り越えて、ご自身のルーツを自覚されたときにお持ちになったバッグを今回あらためて持参されたことに、愛子さまが込められたメッセージがあるのかもしれないと思った。
宮内庁公式インスタグラムの行方は?
前日の名古屋駅では大勢の人々の出迎えに緊張されたのか、照れくさそうな笑顔で少しぎこちなさを感じたが、27日の夜、東京駅へ到着された愛子さまのお姿を拝見すると、とても落ち着いたご様子で、無事に三重県、奈良県へのご訪問を終えられた達成感を味わっておられるように見えた。
私は久しぶりの皇室の地方訪問を取材して、国民との触れ合いが戻ってきたように感じられた。愛子さまの伊勢神宮ご参拝は、コロナ禍の影響で大きく延期されていたのだが、結果的に、大学ご卒業のタイミングが功を奏して、各地で愛子さまのご成長があたたかく受け止められていたと思う。
新年度から、宮内庁公式インスタグラムもスタートした。宮内庁は「若年層を含む幅広い層の多くの方に、皇室に関する発信をご覧いただきたい」という意向で、現在は両陛下のご活動を中心に、愛子さまも同席された際は写真がアップされている。今後はどのようなSNS戦略がなされるのか、注目していきたい。