TO DOリストで「ゾーン」に入ることも可能

さらに、目標を達成すると、幸福物質ドーパミンが分泌されます。ドーパミンは、モチベーションの源となる物質ですから、ドーパミンが分泌されると、「よし、次も頑張るぞ!」と意欲がアップします。

「TO DOリスト」は、「書く」ことも大切ですが、「書く」こと以上に「消す」ことが重要。モチベーションを高めるツールとして「TO DOリスト」を活用するためには、達成したら、思いっ切り「消す」のがコツです。

【「TO DOリスト」超活用法③】
「TO DOリスト」で「絶対的集中状態(フロー状態)」に入れる⁉

「フロー」という言葉を聞いたことがありますか?

フローとは、別名「ゾーン」ともいいますが、心理学者のチクセントミハイによって提唱された概念です。

チクセントミハイの著書『フロー体験 喜びの現象学』(今村浩明訳、世界思想社)を引用すると、「一つの活動に深く没入しているので他の何ものも問題とならなくなる状態、その経験それ自体が非常に楽しいので、純粋にそれをするということのために多くの時間や労力を費やすような状態」のことです。

気が付くと1日で原稿用紙50枚分以上も書いていた

一言でいえば、「絶対的な集中状態」でしょうか。時間を忘れて仕事に没入し、気がつくと圧倒的な質で量をこなしている、という状態です。スポーツ選手であれば、ほど良い緊張感に支配されながら、楽しくプレーができる余裕があり、結果として普段以上の結果や記録を出している、そんな状態です。

私は本の執筆をしているときに、しばしばフローを経験します。本書の執筆においても、10回以上はフローの状態で執筆できたと思います。私の場合、フローに入ると、次々と文章が流れるように浮かんできます。自分の考えが次々と文章化されていくのが楽しくてしようがない。気がつくと夕方になっていて、原稿用紙50枚分以上も書いていた、といったこともあります。

疲れ知らずで、時間があっという間にすぎ、苦もなく1日で大量の原稿を書き上げてしまう。それも圧倒的に楽しい気分に支配されながら。

その瞬間が楽しくて、楽しくてしようがないので、「もっと書きたい!」とモチベーションが上がります。

こうした「フロー」に意識的に入ることができれば、圧倒的なパフォーマンスで仕事を片付けることができます。

夜遅くまで働く女性起業家
写真=iStock.com/Erdark
※写真はイメージです