「『少々お待ちください』という言葉を特に意識せずに使う」「『少々』といった曖昧な表現はなるべく使わず、『1分だけお待ちいただけますか』のような定量的な表現を心がけている」に「あてはまる」人が1500万円以上だと、約10%を占め、400万円台の5倍以上となっている。1500万円以上の人のほうが、日頃から定量的な表現を意識していることが窺える。

図を拡大
人に仕事を頼むとき、チェックリストなどの仕組みづくりに時間をかけるが6倍

「人に仕事を頼むときは、ただ任せるのでなく、チェックリストをつくるなど、準備や仕組みづくりに時間をかけるようにしている」に「あてはまる」人が1500万円以上で約10%と、400万円台の6倍となっている。これは、何度も同じことに時間を使うのではなく、一度考えてうまくいったシステムをほかのことに応用する意義を十分に理解し、実践しているかどうかの差であろう。

時間を効率的に使うことに重点を置きすぎると、往々にして、肝心の成果の点で物事を見失うことがあるので注意が必要だ。メールでのコミュニケーションは一見便利だが、使いようによっては結果として不必要な時間を使わされる羽目になることがある。

図を拡大
いい話はメールで、悪い話は電話でする

「いい話や報告はメールでするようにしている」「悪い話や相談は対面か電話でするようにしている」では1500万円以上で、それぞれ13.6%、29.1%が「あてはまる」と回答しており、400万円台の2倍になっている。これは相手が、自分のメッセージを受け取ったときの感情と、その後に相手に期待する行動が具体的にイメージできているかどうかの差といっていい。

いい話や報告は、その情報を受けた後に急を要するアクションが不要なことが多い。しかし、悪い話や相談といったものは、何かしらのアクションが必要である場合が多く、話の背景や文脈を説明するにはやはり対面でないとニュアンスも含めて伝えにくいものである。メールと電話の使い分けひとつとっても、コミュニケーション能力の高さが窺える。