子どもが言うことを聞きたくなる伝え方

子どもに何度同じことを言っても行動してくれず、イライラしてしまうことってありますよね。そんなときは、「子どもが理解しやすい伝え方」をしているか、客観的に考えてみてください。例えば、子どもが「夜8時にお風呂に入る」という約束を守らないとき、次のように振り返ってみます。

こど看『児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた』(KADOKAWA)
こど看『児童精神科の看護師が伝える 子どもの傷つきやすいこころの守りかた』(KADOKAWA)

「子どもが怖がるような強い口調で伝えてない?」
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イライラして大きな声で話すと子どもは耳も心も閉ざしてしまい、話を聞く態勢に入れません。子どもが怖がらないように、穏やかな口調で話してみましょう。

「子どもが別のことに集中しているときに声をかけてない?」
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「ちょっとだけ話を聞いてほしいんだけど、こっち向けるかな?」と伝え、子どもがこちらを向いたときにお願いを伝えてみましょう。

「子どもが状況を理解できる具体的な言葉を使ってる?」
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「もう時間だから入りなさい」では、子どもはなんの時間なのかわからないかもしれません。具体的な言葉を使って「8時になったから、お風呂の時間だよ」と伝えてみましょう。

こんなふうに子どもが理解しやすい伝え方を繰り返し考えて工夫すると、子どもが理解しやすい伝え方を身につけることができるため、子どもへのイライラが減り、結果として子どもへの「何度言ったらわかるんだ!」も減っていきやすいです。

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