就寝前は10分以上時間をかけてみがく

1日3回といいたいところですが、大事なのは回数よりもタイミング、つまりいつみがくかということ。そして一番大事な時間帯は、寝る前です。

歯周病菌が夜寝ている間に繁殖しやすいのは、寝ているときに唾液の分泌が少なくなるからです。

唾液には殺菌作用があるので、唾液の分泌が盛んな日中は、歯周病菌は就寝時よりはおとなしくしています。

ですから、歯周病菌の温床となるプラークを寝る前にしっかり落として、歯周病菌の繁殖を抑えないといけません。

お酒を飲んだ後に歯みがきをするのは大変かもしれませんが、歯を失わないための一番重要な歯みがきは夜なので、舌みがきなどを含め10分以上時間をかけて、しっかりみがくようにしてください。

洗面所でうがいをするパジャマ姿の男性
写真=iStock.com/Kayoko Hayashi
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もう1つ大事な時間は、朝起きた直後の歯みがきです。朝は必ず朝食後にみがいているという人がいますが、それよりも重要なのは、起床直後です。

朝起きた直後はまだ唾液の分泌が少ないので、口腔内環境が劣悪な状態になっています。

寝る前に歯をきちんとみがいていても、口腔内の歯周病菌がゼロになるわけではありません。口腔内には、歯周病菌が残っています。

この口腔内にいる歯周病菌を飲み込んでしまうと、胃を通過して腸にまで達し、腸内環境を破壊するともいわれています。

歯周病菌を飲み込むと腸内環境が悪化する

朝起きた直後に白湯を1杯飲むという健康法が最近流行っていますが、これは絶対にしないでください。こんな時間に白湯を飲んだら、歯周病菌を飲み込むことになってしまうからです。

それよりも、朝起きてすぐ歯をみがいて口腔内をきれいにしたほうが効果的です。どうしても、歯みがきの時間があまりないという人は、口の中をゆすいで口腔内の悪い菌を吐き出してください。何もしないよりはよいと思います。

もちろん、朝起きてすぐ歯みがきをしているのであれば、朝食後もみがきたい人はみがいてかまいません。食事の後は歯と歯のすき間などに食べかすが残っていますから、それを取り除くのはよいことです。

同じ理由で、昼食後の歯みがきが習慣になっている人も、今までどおり続けてよいのです。

これらの歯みがきは、夜の歯みがきよりも短時間でかまいません。食べかすがたまりそうなところを重点的にみがくのでもよいと思います。

繰り返しになりますが、一番大事なのは夜寝る前の歯みがきです。この時間さえしっかりみがいていれば、朝起きたときは口をゆすぐだけでも、歯周病ケアとしては最低限をクリアしていると思います。

もちろん、それだけでよいという意味ではありません。できる人は、朝起きたときや食事の後にもみがくようにしてください。