究極の認知症予防

この日の取引を見ると、朝の5時台から注文を出していることがわかると思います。

市場が開くのは午前9時ですが、注文自体は24時間可能です。

まず朝起きてニュースやADR(米国預託証券)を確認し、よさそうな銘柄についてチャートで確認します。チャートを見たうえで「買い」または「売り」だと判断すれば、そこで注文を出すというわけです。

前場と後場の間にも、日経225先物の数字は動いているので、昼休み中もその動きを確認。絶えず材料となる情報をチェックして、そこから自分の頭で考えることを重視しています。これぞ究極の認知症防止、“脳トレ”かもしれません。

また書籍で詳しく説明していますが、ニュースで好材料が出たからといって、私が考える適正価格以上に株価が上がってしまったものは買いません。それは「買われすぎ」であって、大きく下落する可能性が高いからです。

株というのは、買ったときの値段からどう動くかによって、損益が生じるものです。その銘柄の適正価格を自分なりに判断することが肝になります。

一番の勝負は午前9時台

ぜひ注文した時刻に注目してみてください。注文・約定は午前9時台に集中しています。午前10時をすぎれば、一日の半分は終わったようなものです。この日は次いで午前10時台が多かったですね。

続いて取引が集中する時間が、後場の寄り付き直後と大引け直前です。昼休みの間になにか材料が出てくることはそう多くないですが、昼休みに注文を出す会社員などの個人投資家が一定数いることも影響しているとみられます。

そしてまたラスト30分になると、持ち越したい人の買いと持ち越したくない人の買いの動きが活発になります。とくにデイトレーダーに多い考え方ですが、希望していた価格まで上がらない、または下がらない場合でも、日をまたぐのを防ぐために注文が増える傾向があります。週末はさらにその傾向が強いです。

逆に13時台は、どうしても取引が落ち着く傾向にあります。この日も1回しか注文していません。デイトレーダーなら、ずっと取引画面を見ている必要はありますが、取引が活発な時間とそうでない時間を理解しておくことで、市場が開いている時間のなかでもより力を入れるべきときと抜いてもいいときがわかるようになります。