相手の性格を知って、それを受け入れる

占いの相談者には、「自分に自信が持てなくなっている人」や、「自分がわからなくなっている人」が多いように感じています。

どちらにも共通するのは、「自己肯定感」が低くなっていることです。

悩みや不安を抱えていると、どうしても物事をネガティブに考えるようになり、あらゆることが心配になって、自己肯定感を高めることができないのです。

私が相談者と向き合う際には、たくさんの会話を通して、お互いに信頼関係を築き、心理学でいう「ラポール」を作ることを目指しています。

ラポールとは、お互いの心が通じ合い、穏やかな気持ちで、リラックスして相手の言葉を受け入れられる関係性を指します。

リラックスした状態で話をしていると、次第に自分が抱えている問題の本質が見えてくるようになり、ご自身の中で解決策を見い出すことができます。

自分の考えで解決策にたどり着くことは、自信を回復することにつながり、それが自己肯定感を高めることになります。

それをサポートすることも、占い師の大事な役割だと思っています。

私が考える占いの上手な活用法は、次のような5つとなります。

【活用法①】自分自身を振り返って「内省」の機会を得る

生まれ持った性格や気質を知ることで、現在の自分を客観的に見つめて内省することができます。

内省とは、自分の考え方や発言、行動について深くかえりみることです。

さまざまな問題が複合的に山積みになると、どうしても自分を見失ってしまいます。

改めて自分自身を振り返ることで、不安材料の核心が見えてくることもあります。

【活用法②】人との向き合い方の「ヒント」を得る

会社の上司や同僚、後輩、自分のパートナーや両親、子供など、どんな相手であっても、人間関係を良好に保つコツは、「相手の性格を知って、それを受け入れる」ことにあります。

自分から見た相手の性格と、相手の生まれ持った性格は異なりますから、占いを通してそれを認識することが、人との向き合い方の大きな「ヒント」になります。

海辺で太陽に手を伸ばす人
写真=iStock.com/francescoch
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ネガティブ感情を一掃し、気持ちを軽くする

【活用法③】行き場のない「モヤモヤ」した気持ちを晴らす

誰にも言えない悩み、言っても拒絶されたり、一蹴されるような悩みを抱えていると、不安やストレスで押しつぶされそうな気持ちになるものです。

利害関係のない占い師が相手であれば、そうした悩みも気がねなく話せます。

人に話せるだけでも気持ちの「ガス抜き」ができますが、それを全面的に受容され、共感してもらえて、アドバイスまでもらえれば、モヤモヤを一掃することができます。

心の中にあるモヤモヤなどのネガティブな感情を解放して、気持ちをスッキリさせることを、心理学では「カタルシス効果」といいます。

ネガティブな感情は、無理に抑え込もうとすると強いストレスになりますが、それを吐き出すことで、ストレスが緩和されて、気持ちが軽くなります。

【活用法④】「心の置き場所」を得て、前向きな気持ちになる

直面している悩みが、「今後、どうなっていくのか?」を知ることは、不安の軽減につながります。

この先、いい方向に向かうならば、平常心を取り戻すことができます。

ダメならダメで、気持ちにケリをつけて、「これからどうすべきか?」という具体的なアドバイスに耳を傾けることができます。

一時的であっても、「心の置き場所」を得られることで、気持ちが前向きになります。

【活用法⑤】今後の「ライフプラン」の設計に役立てる

これは男性からの依頼が多いのですが、「自分のライフプランを設計するために、1年ごとに10年先までの自分の運勢を知っておく」ことも、有効な占いの利用法です。

いい運勢であれば、この先も心穏やかに安心して過ごすことができます。

思ったような運勢でなければ、それを「転ばぬ先の杖」と考えて、対処法を考え始めるきっかけになります。

どちらであっても、前向きに自分の人生と向き合うことができるのです。