10月からどう変わるのか

10月の改正のポイントは2点あります。

①経費ルールの変更

まず1つ目は、2019年に設けられた「③寄付集めの総経費は寄付額の5割以下」のルールが変わります。

具体的には、経費に含まれる項目に以下の3つが追加されます。

【新たに経費となる費用】
・ワンストップの特例事務の費用(新ルール)
・寄付金受領証の発行+発送費用(新ルール)
・その他の付随費用(新ルール)


【これまで経費として計算していた費用】
・返礼品を調達する費用
・送料
・広報費用
※仲介業者に支払う手数料も経費の対象

新たに経費として計上される3つの費用は、これまで自治体側が計上していなかったケースも多いようです。10月以降は、これらの費用を含めて「寄付額の5割以内」に収めなくてはなりません。よって、返礼品によっては、値上げ、あるいは寄付額は同じでも返礼品の中身を減らす実質値上げになる可能性があります。

「地場産」の基準も厳格化される

②地場産の基準の変更・改正

改正の2つ目は、「地場産品」の基準についてです。

10月以降、地場産品のルールに以下の2つが新たに追加されます。

【新たに追加されるルール】
・熟成肉・精米の返礼品は原材料が同一都道府県産のみに
・他地域産の品と地元産の品をセットにする場合は地元産の品が全体価格の7割以上にならなくてはならない

「地場産」とは、その地域で作られたものを指します。

これまで、他の地域で作られた原材料を加工したものも地場産として認められていました。10月以降は、このルールがより厳しくなります。

たとえば、他地域の米を使って精米した返礼品は、ふるさと納税の対象外となります。外国産・他地域産の肉を使った熟成肉なども返礼品として認められません。お米やお肉を扱った返礼品のラインナップは少なくなる可能性があります。

ふるなび」など、一部のふるさと納税のポータルサイトでは、9月末に終了する返礼品の特集を組んでいるところもあります。ふるさと納税を考えている方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。

ふるさと納税のサイトが表示されたパソコン
写真=iStock.com/takasuu
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