多頭飼育崩壊を起こした「ゴミ屋敷」

この場所の近くに猫が育った、多頭飼育崩壊を起こした家があるというので、みんなで見に行くことにしました。

ベニヤ板のようなもので作られた平屋でした。外には段ボール箱やビニールぶくろが山積みされていて、いわゆるゴミ屋敷といっていいような外観です。

中はもっとひどい状態でした。

ちぎれた衣類やどろ、土でゆかがうまり、くつをぬいで上がれるような環境ではありません。室内には二部屋あり、真ん中にあったであろう戸は破られ、わく組みだけがそこに残っています。

多頭飼いされていた平屋の室内。
筆者撮影
多頭飼いされていた平屋の室内。

台所にはカビがびっしり。冷蔵庫やレンジの前は物が積み上がっているので使用できなかったことでしょう。

多頭飼いされていた平屋の台所。
筆者撮影
多頭飼いされていた平屋の台所。

夫婦で住んでいたようですが、事情があって夫が出ていき、残された妻である女性が管理できず、このような状態になってしまったとのこと。女性もしばらくすると、この家を出ていき、外から中をうかがっていたようです。

ある日、行政に「猫のえさが足りない」という連絡が入り、よくよく話を聞いてみると、室内で異常繁殖しているらしいことがわかりました。