好立地でも相場価格より安く買える「定期借地権付きマンション」が注目を集めている。普通のマンションとどこが違うのか。日本女子大学の細川幸一教授は「借地の上に立ったマンションで、50年や70年といった契約期間が終われば、解体して更地にしなければならない。潜在的リスクを見極める必要がある」という――。
マンションが立ち並ぶ住宅街
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増え続ける「定期借地権付きマンション」

都心のマンション価格が上昇を続けている。不動産経済研究所の調査では、首都圏の新築分譲マンションの平均販売価格は、2021年に6260万円となりバブル期を超え、2022年は6288万円で2年連続の過去最高を更新した。東京23区の平均価格は8236万円となった。

庶民にとってはやはり高い。一般的に住宅価格の目安としては年収の5~7倍と言われているが、東京カンテイの調査では、2020年の新築マンションの年収倍率は東京都で13.40倍である。マンションは高嶺の花と化している。