氷河期世代の団塊ジュニアにも支援がなかった

先日、自民党の麻生太郎副総裁が「少子化の最大の原因は晩婚化」と発言しましたが、ではなぜ晩婚化になっているのか? 早く結婚して出産しにくい社会になった結果、女性が子供を産むのが遅くなっているわけです。晩婚化が少子化の原因だとして騒ぐのではなく、起きるべくして起きた“結果”なのだということにこそ、注目してほしいところです。

参院本会議で立憲民主党の水岡俊一氏(右端)の代表質問を聞く岸田文雄首相(同2人目)=2023年1月26日、国会内
写真=時事通信フォト
参院本会議で立憲民主党の水岡俊一氏(右端)の代表質問を聞く岸田文雄首相(同2人目)=2023年1月26日、国会内

晩婚化、晩産化によって、ほしい子供の数が得られなくなることは事実ですから、まず政府としては、若い人たちが早く結婚して、子供を持ちたくなるような雇用の安定や若いうちからの収入の向上など、根本的な経済政策に取り組むことが先決ではないかと思います。

振り返ってみると政府の経済政策は、ずっと失敗しています。団塊ジュニア世代も、氷河期の中、何のレスキューもなく、子供を産めないまま生殖年齢を卒業してしまった。だから、日本では第3次ベビーブームがなかったのです。

さらにいうと先日、東京都の小池百合子知事は、都の不妊治療事業の卵子凍結支援の拡大を検討すると表明しています。もちろん卵子凍結は個人の選択肢としてはいいと思いますが、それを公費で補助するかどうかというのは、また別の問題だと思います。

繰り返すようですが、大切なのは「子供を産んでもなんとか育っていくだろう」という空気感です。政府は国民がポジティブに生きられるような政策を行うことが、いちばんの少子化対策です。

今はコロナショックの影響もありますし、もう少し社会全体が明るくなって、日本も再生できそうだよね、という空気にならないと、若い人たちも子供を産もうという気持ちにはならないのではないでしょうか。

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