受かったと勘違いする人に限ってできていない

要は、あなたの付加価値。その応募先企業があなたを採用する意味は何なのかということです。単なる相槌ではなく、自分の意見やアイデアを乗せて返答、会話しているか。

面接側が伝えている現在の会社の考えや施策は、既に現体制で実現できていることといえます。

若手や中堅社員の採用であれば、それをしっかりやってくれるだけの人でもOKかもしれませんが、ミドル、リーダー層の人たちに求めるのは、プラスアルファでわが社に持ち込んでくれる付加価値があるのかどうかです。

面接の際、自分としてはとても盛り上がったので、きっと合格だと思っていたら、NGの連絡が来たという経験のある人は、ぜひ、この部分がどうだったかを確認してみてください。

おそらく相手先企業からすると、「良い人だとは感じるが、当社に参画してもたらしてくれる付加価値がない(見えない)」と感じられたはずです。次回以降、そのようなことのないよう、心がけてください。

頭を抱えるスーツの男
写真=iStock.com/Paul Bradbury
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すべての人を不愉快にさせる“ある態度”

応募企業とあなたには、何らかの〈交点〉があります(そうでなければ面接に進むことはありませんよね)。

例えば、募集しているポジションとあなた自身の経験、専門性、知見、人脈などです。だから、まずは応募職務についての共通項から話を展開し、自分の得意技へと自然に話が進めば、あなたのものです。

ところが時折、面接において「私はあなたがたとは違う世界で生きてきたのだ」ということを滔々と自慢し、ご高説を垂れるような話し方をする人がいます。

大手企業の人が“格下”の企業の面接を受けるときや、発注側やコンサルティングする側の企業に所属していた人が、受け手側の企業に応募する際に起こることが多いです。

自分を上に見せたいという意識なのでしょうか、面接の場で面接者にマウントを取りにいく人すら、時折います。なんの意味があるのでしょうね。

嫌われる人は、自分と相手を別の世界にいる者とします。

「一緒にするな」と思っているような人を、どの企業が快く仲間に入れようとするでしょうか。