年収1000万円世帯が
陥りやすい家計の病気

過去のことばかり気になるで症

症状:過去に払ったお金がもったいなくて仕方ない病気。戻ってこないお金にこだわるあまり、今、損をしていることに気づかない。運用と生命保険の分野で発症例が多い。

原因:未来に頭を切り替えられず、過去の清算ができない。

治療法:運用では100万円で買った株が30万円に値下がりしたというときに発症する。すでに100万円という買値には意味はないが、保有していればまた元に戻るかもと期待してずるずる損を広げていく。生命保険では、これまで払った保険料がもったいなくて、掛け捨ての保険の見直しができない。掛け捨てだから過去の保険料を考えても意味がないことに気づくべきだ。過去のことはないものとし、これからの選択はどれがベストなのかを熟考すると呪縛から逃れることができるだろう。

汚財布炎

症状:財布の中がレシートでパンパンで、型崩れして汚くなっている。使うばかりで貯まりにくい人の財布に多く、お金で苦労しやすい。

原因:お金に無頓着なせいで財布の状態にまで気が回らない。

治療法:お金に興味のない人がかかりやすい病気。財布はお金との接点であり、身に着けて歩くことが多いだけに、その人のお金に対する考え方が表れやすい。異性関係と同じく、お金もマメな人を好む傾向がある。お金にも「心」があると自覚し、大切に扱うことを心がけよう。治療法は、財布の中の整理整頓を心がけること。お札の向きを揃えて入れ、レシートはまめに取り出して整理保管する。なるべく小銭から使い、財布がパンパンにならないよう注意しよう。この機会に新しい財布に替えるのも効果的だ。不思議なことに、財布が変わるとなぜか金運もよくなっていくものだ。

※すべて雑誌掲載当時

(山本信幸=構成 坂本道浩=撮影)